私の職場には、「けんちゃん」という愛くるしい人気者がいます。
優しい栗毛色の髪に大きい瞳。いつも微笑みを絶やさず、手足は本当の赤ちゃんのように動きます。
けんちゃんは、ドイツ製の人形で、赤ちゃん調査に使用します。
7、8か月頃の赤ちゃんがモデルですが、ドイツ生まれのため日本の赤ちゃんよりは大きくて重いです。
けんちゃんは、職場にやってきた時から人気者だったため、愛称をつけることになりました。
当時、長男が大学進学で家を離れ、音信普通となって寂しかった私は、長男の幼少時代の愛称「けんちゃん」を提案したところ、その愛称が採用されることになりました。
子育てが終わって急に寂しくなることを「空の巣症候群」といいますが、当時の私はまさにその状態でした。長男が大学合格後、すぐに下宿先を見つけ、そのまま家を離れていった時、いつまでも子供と一緒に暮らすことが当たり前ではないということを思い知らされました。また、一緒に生活していた時は喧嘩ばかりで、思春期だったとはいえ、もう少し長男のことを理解してあげることができたならと後悔もしました。
でも、幸いなことに可愛い「けんちゃん」の登場で、本物の「けんちゃん」となかなか連絡がとれないことも、親離れして元気にやっている証拠と楽観的に考えれるようになりました。
「けんちゃん愛」の話は尽きませんが、機会があれば「けんちゃん」に会いに赤ちゃん調査にお越し下さい。是非お待ちしております。