2020年12月20日 第7回赤ちゃん学コロキウムを開催しました。
赤ちゃん学コロキウムは、人の発達にかかわる様々な研究者を結びつけ、最新の赤ちゃん学の知見を得ていただき、情報共有の場となることを目指し、2016年度から文部科学省認定 共同利用・共同研究拠点の事業の一環として行っています。(※~2018年度までの名称は「定期セミナー」で開催)
今回は、水野 君平 先生 (北海道教育大学旭川校)、孟 憲巍 先生(同志社大学赤ちゃん学研究センター)をお招きし、赤ちゃん学コロキウムがオンライン(zoom中継)で、開催されました。
上下関係は大人社会のものだと思われがちですが、そんなことはありません。上下関係の認識能力は乳児期から出現し、幼児期を通して発達していきます。では、私たちはなぜ上下関係に敏感なのでしょうか。どのように上下関係を識別しているのでしょうか。そして上下関係は子どもの社会生活にどのような影響を及ぼしているのでしょうか?
講師の水野君平先生(北海道教育大学旭川校)と孟憲巍先生(同志社大学赤ちゃん学研究センター)が上下関係の進化や発達、学校生活に与える影響などについて、それぞれの研究をベースにご紹介くださいました。
今回もたくさんのご参加をいただき、ありがとうございました。
次回の赤ちゃん学コロキウムでお会いしましょう…!(今年度の赤ちゃん学コロキウム開催は未定です。詳細が決まり次第、HP・Twitterでお知らせ致します。)
【第7回赤ちゃん学コロキウム】を開催します。
【テーマ】子どもの社会 〜上下関係のはじまりと影響〜
●【日時】2020年12月20日(日)13:00-15:00
●【参加方法】Zoom参加(ネット環境にあるPCもしくはスマホが必要) →
12月20日(日)9時までに申し込みフォームよりお申込みください。
お申込みには「氏名・所属・メールアドレス」が必要です。
12月 16日よりお申し込み順で随時参加方法についての詳細をお知らせします。
申し込みフォームはコチラをクリック!
●【申込締切】12月20日(日)
●【概要】上下関係は集団の安定や効果的な社会学習に役立ちつつも、資源の不平等分配やいじめなどの問題につながる場合もあります。大人だけではなく、子どもも自分と他者や他者同士の上下関係を判断したうえで社会生活を送っていますが、そもそも私たちはいつから・どのように上下関係を評価しているのだろうか?そして上下関係は子どもの社会生活にどのような影響を及ぼしているだろうか?本コロキウムでは、乳幼児期と学齢期の実証的知見に基づいて上下関係の発達と影響について議論します。
●講演1『思春期における友人グループ間の関係性』水野君平 (北海道教育大学旭川校)
友人グループ間の地位格差を表す「スクールカースト」という言葉は若者をはじめとして広く知られていますが,その実態について実証的研究からの知見は十分ではなく、個人の体験やイメージで語られることが多いです。本発表では,思春期の子どもたちの間の地位関係や,講演者がこれまで行ってきた友人グループ間の地位と生徒の学校適応やいじめとの関連性についての研究を発表いたします。
●講演2『乳幼児研究から見た上下関係のはじまり』孟憲巍(同志社大学赤ちゃん学研究センター)
私たちはなぜ上下関係に敏感なのでしょうか。どのように上下関係を識別しているのでしょうか。上下関係がわかるのは何歳くらいでしょうか。本発表では、比較行動学や神経科学、発達心理学の科学的知見に基づいて上下関係のはじまりを考えます。
※ファシリテーター:加藤正晴(同志社大学 赤ちゃん学研究センター)
参加無料、途中入退場可能。大学関係者、研究者、企業の方、一般の方、学生、 どなたでもお気兼ねなくご参加ください。
日時:2020年10月24日(土)13:30~16:40
2020年10月31日(土)13:30~16:40
場所:同志社大学 東京サテライト・キャンパス
※詳細はこちら↓↓
https://tokyo-office.doshisha.ac.jp/course/kodomo_aut.html
【2020年度同志社大学良心学研究センター・赤ちゃん学研究センター合同シンポジウム】のお知らせ(Web開催)
→ seminar※あっとまーくakachan.doshisha.ac.jp に
「氏名・所属」をご送信いただければ、11月11日よりお申し込み順で随時参加方法についての詳細をお知らせします。(※あっとまーく を @ に変えてください)
近年の発達研究により,ヒトには発達の早期から道徳性が備わっていることが明らかにされている。本講演では,講演者が行ってきた発達早期の道徳性に関する研究を紹介する。具体的には,乳児の原初的な同情心や正義感を実証した研究を紹介し,発達早期における道徳性の全容を浮き彫りにしたい。
コンパッション(共感共苦)の現代的意味と臨床的意味について根源的な問い直し、キリスト教的視座と社会福祉実践を踏まえつつ哲学的に探究していきたい。一方で、動物のコンパッションについても考察していきたい。
※コメンテーター:小原克博、板倉昭二(同志社大学 赤ちゃん学研究センター)
参加無料、途中入退場可能。大学関係者、研究者、企業の方、一般の方、学生、
どなたでもお気兼ねなくご参加ください。
~~~当日のスケジュール(予定)~~~
第20回日本赤ちゃん学会学術集会発表のご報告
9月19日、20日に第20回日本赤ちゃん学会学術集会がオンラインにて開催されました。
赤ちゃん学研究センターからは、ラウンドテーブルの企画が1つ、口頭発表が2件、ポスター発表が4件ありました。
そのうち、孟 憲巍、加藤 正晴、板倉 昭二によるポスター発表(ポスタータイトル「集団優位性認知の初期発達」)がYIA (YoungInvestirator’s Award)を受賞致しました!
ラウンドテーブル1 「新型コロナ時代の」発達研究法について考える
話題提供6:赤ちゃん学研究センターで取り組む在宅型の研究調査と今後の展望
加藤 正晴(同志社大学赤ちゃん学研究センター)
ラウンドテーブル 2 知覚発達研究と保育実践をむすぶ
企 画 者: 嶋田 容子(同志社大学赤ちゃん学研究センター)
話題提供2:乳幼児の聴覚特性と音環境づくり
嶋田 容子(同志社大学)
ポスター発表
P1-01 乳児の泣きに対する信念の縦断的変化-乳児の気質発達との双方向的関連性の検討-
-乳児の気質発達との双方向的関連性の検討-
○平岡 大樹1.2、野村 理朗3、加藤 正晴4
1 福井大学 子どものこころの発達研究センター、2 日本学術振興会、3 京都大学 教育学研究科、4 同志社大学 赤ちゃん学研究センター
P2-02 保育施設における音環境の現状と課題、向上への取組み -日本赤ちゃん学会保育環境部会が目指すもの-
○志村 洋子 1.2、藤原 義一 2、高橋 翠 3、嶋田 容子 1.2、船場 ひさお 4、野口 紗生 4、
小野 恭子 1.2
1 同志社大学赤ちゃん学研究センター、2 保育施設の室内音環境改善協議会、 3 Cedep 東京大学大学院教育学研究科 附属発達保育実践政策学センター、 4 一般社団法人こどものための音環境デザイン
P2-03 新型コロナウィルスによるパンデミックは子どもの社会情緒的行動に影響を及ぼすか
○森口 佑介 1、坂田 千文 1、孟 憲巍 2、登藤 直弥 3
1 京都大学大学院文学研究科、2 同志社大学、3 筑波大学
P2-04 集団優位性認知の初期発達
○孟 憲巍、加藤 正晴、板倉 昭二
同志社大学 赤ちゃん学研究センター
2020年9月26日 第6回赤ちゃん学コロキウムを開催しました。
赤ちゃん学コロキウムは、人の発達にかかわる様々な研究者を結びつけ、最新の赤ちゃん学の知見を得ていただき、情報共有の場となることを目指し、2016年度から文部科学省認定 共同利用・共同研究拠点の事業の一環として行っています。(※~2018年度までの名称は「定期セミナー」で開催)
今回は、石川光彦先生 (京都大学 文学研究科)、平井真洋先生(名古屋大学 情報学研究科)をお招きし、赤ちゃん学コロキウムがオンライン(zoom中継)で、開催されました。
~講演内容~
赤ちゃんのこころは、如何にして客観的・効果的に測定できるのでしょうか。これまで、視線や表情、指差しなどの行動指標が主な研究法として利用されてきました。本コロキウムでは、より高い空間解像度や時間分解能を具備し、そして行動のトリガーとして考えられる「生理的指標」について考えました。講師の石川先生(京都大学;『生理指標を用いた乳幼児の視線知覚メカニズムの検討』)と平井先生(名古屋大学;『他者の動きの認知発達から探る社会脳の発達』)が、心拍や瞳孔のサイズ、脳波などの指標のアドバンテージや利用可能性について、それぞれの一連の研究をベースにご紹介くださいました。
本当にたくさんのご参加をいただき、ありがとうございました。
次回の赤ちゃん学コロキウムは11月~12月を予定しています。次回のご参加もお待ちいたしております。
第18回赤ちゃん学カフェ『子どもを守る 眠りの力』ご報告
9月12日(土)、16日(水)に第18回赤ちゃん学カフェを開催いたしました。
前回までは京都府木津川市にある同志社大学赤ちゃん学研究センターにお越しいただいてましたが、今回は新型コロナの感染防止に配慮して、zoomを利用した新しい形(録画の放映)での開催となりました。
今回のテーマは『子どもを守る 眠りの力』、子どもにとっての睡眠の役割と重要性について、赤ちゃん学研究センター 副センター長、学研都市病院 小児科部長の渡部基信先生にお話いただきました。子どもの睡眠のメカニズムや役割、また睡眠がどのように成長に影響するのか、今の日本における子どもたちの睡眠の現状と課題、実際のお子さんの睡眠ログ(睡眠の記録)を見ながらの解説、インターネットや携帯電話などの普及が子どもの睡眠に与える影響、子どもたちの良好な睡眠のためにご家族で取り組んでいただく方法など、わかりやすくお話していただきました。
これまでは、どうしても近隣の方のご参加に限られ、部屋の条件から30名ほどの定員とさせていただいておりましたが、今回は日本全国から、のべ113名の方々にご参加いただきました。「気になっていたけど、平日は仕事をしている」「遠方なので伺えない」「なかなかまとまった時間がとれず参加できなかった」という方々から、「オンラインのおかげで今回は参加できてよかったです!」など、うれしいご感想もいただきました。最後には参加者の皆さんもお顔を見せてくださり、一緒に手を振って挨拶をするなどアットホームな中で終えることができました。スタッフ一同、皆様ととても楽しいひとときを共有できたことを、心から感謝しております。
これからも、このようなイベントを工夫しながら開催してまいります。その際に、今回の赤ちゃん学カフェを配信することも検討しています。また、詳細が決まりましたら、ホームページでご案内させていただきますので、時々のぞいていただければ幸いです。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました!
今回ご都合のつかなかった皆さま、次回にお目にかかれますように!
【第6回赤ちゃん学コロキウム】を開催します。
◆【テーマ】「心の尺度〜生理学的指標を用いた赤ちゃん研究〜」
◆【日時】2020年9月26日(土)13:00-15:00
◆【参加方法】Zoom参加(ネット環境にあるPCもしくはスマホが必要)
→ seminarあっとまーくakachan.doshisha.ac.jpに「氏名・所属」をご送信いただければ、9月23日よりお申し込み順で随時参加方法についての詳細をお知らせします。(※あっとまーくを@に置き換えて送信してください。)
◆【申込締切】9月23日(水)
◆【概要】赤ちゃん研究の最も大きな課題の一つは、赤ちゃんのこころを客観的・効果的に測ることです。特にこの30年、社会的認知などいわゆる高度な認知過程を検証するために巧妙な(時には複雑な)実験文脈が考案される中、それらに対応できるダイレクトな指標が重要性を増してきました。本コロキウムでは、生理的指標に基づく実験的検討に焦点を当て、2名の先生方をお招きし、それぞれの研究をベースに赤ちゃん研究の手法について議論します。
◆講演1『生理指標を用いた乳幼児の視線知覚メカニズムの検討』石川光彦 (京都大学 文学研究科)
アイコンタクトは乳児の社会的認知や学習を促進するが、そのメカニズム、特に神経生理学的な側面についてはいまだ明らかではありません。本講演では、乳児の視線追従場面においてアイコンタクトが生理的覚醒度に与える影響、および乳児の連合学習課題においてアイコンタクトが報酬予測に与える影響についてそれぞれ心拍・瞳孔計測を用いた研究について発表します。
◆講演2『他者の動きの認知発達から探る社会脳の発達』平井真洋(名古屋大学 情報学研究科)
何故,私たちはこれほどまで他者(の所作)が気になるのでしょうか?本講演では、他者の動き認知の処理メカニズム、発達変化、理論、他者の動きを利用した学習といった、講演者がこれまで行ってきた一連の研究を紹介します。
※ファシリテーター:孟憲巍(同志社大学 赤ちゃん学研究センター)
参加無料、途中入退場可能。大学関係者、研究者、企業の方、一般の方、学生、
どなたでもお気兼ねなくご参加ください。
2020年6月27日 第5回赤ちゃん学コロキウムを開催しました。
赤ちゃん学コロキウムは、人の発達にかかわる様々な研究者を結びつけ、最新の赤ちゃん学の知見を得ていただき、情報共有の場となることを目指し、2016年度から文部科学省認定 共同利用・共同研究拠点の事業の一環として行っています。(※~2018年度までの名称は「定期セミナー」で開催)
今回は、佐々木恭志郎 先生 KYOSHIRO SASAKI(関西大学 総合情報学部 准教授)、郷原皓彦 先生 AKIHIKO GOBARA(立命館大 BKC 社系研究機構 ポストドクトラルフェロー)をお招きし、赤ちゃん学コロキウム初のオンライン(zoom中継)で、開催されました。
~講演内容~
知性は単なる抽象的なアルゴリズムとして存在し得なく、物理的な実体、すなわち身体が必要です。これを前提とする身体化認知(Embodiment)という考え方は高次的な認知処理を生物体の感覚・運動経験をもとになされるものとして捉え、世紀を挟んで様々な実証的な知見を示し、認知のメカニズムや機能や、発達、起源について新たな視点を提供してきました。本コロキウムでは、実験心理学の研究分野で多角的な視点からヒトの認知過程について検討されてきた佐々木先生と郷原先生お招きし、それぞれの研究をベースに、身体と感情の関係(講演タイトル『身体化された感情~上れば天国, 落ちれば地獄~』)、および音象徴と認知の関係(講演タイトル『オノマトペによる知覚・認知の変容』)についてご講演のうえ、当日は100名を超える参加者と情報交換を行っていただきました。
本当にたくさんのご参加をいただき、ありがとうございました。
次回の赤ちゃん学コロキウムの予定は未定ではございますが、次回のご参加もお待ちいたしております。
【第5回赤ちゃん学コロキウム】をオンラインで初めて開催します。
◆【テーマ】「体から心へ」〜身体化認知の最先端〜
◆【日時】2020年6月27日(土)13:00-15:00
◆【参加方法】Zoom参加(ネット環境にあるPCもしくはスマホが必要)
→ seminar[at]akachan.doshisha.ac.jp ([at]を@マークへ変更してください)
に「氏名・所属」をご送信いただければ、6月22日よりお申し込み順で随時参加方法についての詳細をお知らせします。
◆【申込締切】6月24日(水)
◆【概要】我々の思考は、身体と環境の相互作用から大きく影響を受ける。すなわち、どのように考えるかは、どのような身体状態を持つかによって変わるのである。このアイデアによる「身体化認知(Embodiment cognition)」研究は、世紀を挟んで様々な実証的な知見を示し、ヒトの認知のメカニズムや機能、起源について新たな視点を提供してきた。本コロキウムでは、2名の先生方をお招きし、それぞれの実験的研究をベースに、感情が認知にもたらす影響、そして音象徴が認知にもたらす影響について議論する。
◆講演1『身体化された感情-上がれば天国・落ちれば地獄-』
佐々木恭志郎 (関西大学 総合情報学部)
私たちの認知活動は、身体が体験する感覚や運動、さらには身を置く環境にたびたび左右される。感情も例外ではない。本講演では、講演者がこれまでに従事してきた身体化された感情に関する実験室研究や国際的マルチラボ研究、フィールド研究について紹介する。また、身体化された認知の研究については、その再現性の低さが指摘されている。本講演では、この点についても議論する。
◆講演2『オノマトペによる知覚・認知の変容』
郷原皓彦(立命館大学BKC社系研究機構)
オノマトペ (擬音語・擬態語) は五感に基づく情報を鮮明に喚起させ,またその言語音と意味やイメージとの間には非恣意的な結びつきが存在する(音象徴)。では,オノマトペやその言語音から喚起される情報は他の知覚や認知に対しどのような影響を及ぼすのであろうか。本講演ではこれまで講演者が従事してきたオノマトペによる知覚,認知の変容に関する一連の研究について紹介する。
【標記イベントにつきまして、新型コロナウイルス感染症の日本での感染拡大リスクが高まっていることから、ご来場者の皆様および関係者の健康面を考慮し、開催を延期とすることを決定致しました。
新たな開催日程については、現時点では未定ですが、決まり次第、当ホームページ等にてご案内申し上げます。ご予定いただいていた皆様には大変申し訳ございませんが、事情ご賢察の上、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。】
2020年2月23日(日) 玉川大学にて、⽂部科学省共同利⽤・共同研究拠点および大学共同利用機関による連携シンポジウム「異分野融合によるヒトの社会性の理解を目指して」を開催いたします。
日時 2020年2月23日(日)13:00~17:30
会場 玉川大学 大学研究室棟 B104会議室
※駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用ください。
定員 先着100名(申込締切 2月19日 定員になり次第、締め切り)
当日のプログラム、申し込み方法等 詳しくは下記WEBサイト(玉川大学社会神経科学研究拠点)をご覧ください。
文部科学省共同利用・共同研究拠点/大学共同利用機関 連携シンポジウム「異分野融合によるヒトの社会性の理解を目指して」
自然科学研究機構生理学研究所、昭和大学発達障害研究拠点、同志社大学赤ちゃん学研究拠点、玉川大学社会神経科学研究拠点の4つの拠点、共同利用機関の連携シンポジウムです。
赤ちゃん学研究センターからは、板倉センター長、加藤准教授、孟 助教が登壇し、講演いたします。
皆さまのご参加をお待ちしています!
2020年2月6日10時より同志社大学赤ちゃん学研究センターにて赤ちゃん学カフェを開催しました。
今回はよちよち歩きぐらいまでの、かわいいお子さんがたくさん参加してくれて、アットホームな雰囲気の中、「あなたとわたしはともだち?-赤ちゃんにとってのリズム運動とシンクロ」というタイトルで当センターの特別研究員である奥野晶子さんよりお話しをさせていただきました。
シンクロ(同期)は、相手と何かをする時に自分の行動を相手に合わせて調整する必要があり、人とコミュニケーションを取るためには必要なものであります。シンクロは親子のやりとりの中でもアイコンタクトといった行動レベルや、心拍や脳波といった生物学的レベルでも多くみられ、赤ちゃんの成長とともにより複雑なものへと変化していくとのことでした。
お話の中間にシンクロの実践とブレイクを兼ねて、お母さんのお膝に赤ちゃんを抱え、「もしもしかめよ」のリズムに合わせて歌いながら揺らしみんなでシンクロを実感してみました。
最後に奥野さんがセンターで行った視線計測の結果の報告がありました。赤ちゃんは動きのシンクロから第三者同志が“なかま”や“ともだち”と認識できており、“ともだち”や“なかま”が泣いていたら、励ましにいくべきであると思っているのではないかと考えられているとのことでした。
皆さんからは、今まで意識していなかった「シンクロ」について改めて考えるいい機会になったとのご意見をいただきました。
講演中、スタッフは抱っこしたり、一緒に少し遊んだり、お子さんと和やかな時間を過ごすことができました。
当日はとても寒い日でしたが、たくさんの方にお越しいただき、ありがとうございました。
同志社大学赤ちゃん学研究センターでは、人の発達にかかわる様々な研究者を結びつけ、最新の赤ちゃん学の知見を得ていただき、情報共有の場となることを目指し、2016年度から「文部科学省認定 共同利用・共同研究拠点」の事業の一環として各分野の先生方を招いて講演会を行って参りました。
今回は、尾野 裕美先生(明星大学)、宮島 健先生(奈良大学)をお招きし、ご講演いただきます。
【日時】 2020年2月15日(土)14:00-16:00
【場所】 同志社大学 学研都市キャンパス快風館 赤ちゃん学研究センター
【テーマ】男性の育児休業取得を巡る心理学―“働くべきか育休[やす]むべきか,それが問題だ”-
男性の育児休業取得を応援する声が聞こえ始めて久しい今日この頃、社会のタテマエとは裏腹に、実際の取得率は低迷しているとも言われます。
お母さん・お父さん・赤ちゃん,みんなにやさしい社会の在り方を新進気鋭の社会心理学者,産業・組織心理学者と一緒に考えてみましょう。
【講演者】
・尾野 裕美(明星大学)
「仕事人間がイクメンに?―長期育休を取得した男性の内的変容―」
・宮島 健(奈良大学)
「男性による育児休業の取得を阻む心理的壁―多元的無知の視点から―」
※参加無料・事前申込不要です。
大学関係者、研究者、企業の方、一般の方、学生、どなたでもお気兼ねなくご参加ください。
※お子さま連れでのご参加もできますが(授乳・おむつ替えスペース有り)、プレイスペース等のご用意はございませんので予めご了承ください。