7月3日(土)にzoomを利用して、第8回赤ちゃん学コロキウム「赤ちゃんの目からみる~シリーズ①~」を開催いたします。
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皆さまのご参加をお待ちしております。
この度、孟憲巍先生(元赤ちゃん学研究センター、現在は大阪大学)の論文がCognitive Processingに掲載されました。
【タイトル】Preverbal infants expect agents exhibiting counterintuitive capacities to gain access to contested resources
邦題: 赤ちゃんは「直感に反する」能力を示す者が優位であることを期待する
【著者】孟憲巍・中分遥・橋彌和秀・Emily Burdett・Jonathan Jong・Harvey Whitehouse
【掲載誌】cientific Reports; https://doi.org/10.1038/s41598-021-89821-0
論文はこちらからご覧ください。
【概要】集団において「超自然的な力を持つ」とみなされる者が宗教的な権威を得る傾向は、人類の社会において広く指摘され、人類学・社会学・宗教学等様々な分野で議論されてきました。しかし、こういった傾向をもたらす個々人の心理的基盤がどのようなもので、それがいかにして成立するかという発達的な起源に関しては、実証的な検討が十分にはなされていませんでした。本研究では、生後12-16カ月の乳児を対象に、「超自然的」能力(空中浮遊・瞬間移動)を持つ/持たないキャラクターをそれぞれ繰り返し見せた上で、両者同士が競合し、どちらか一方が資源を勝ち取る結末をモニター上に提示しました。その結果、乳児は「超自然的」な能力を持つキャラクターが勝負に「負ける」結末を(その逆と比べて)より長く注視することがあきらかになりました。このことは、乳児が「超自然的な能力を持つキャラクターが勝負に勝つ」ことを期待し、その期待が裏切られた結果であると解釈することができます。「反直観的で超自然的な能力を示す者は社会的優位性が高い」と期待する「判断バイアス」をヒトが発達の初期から備えていることは、人類史上多くの宗教的集団において超自然的な力を持つとされる存在が権威を持ってきたことや、現代社会においてもこの結び付きが根強く見られることの人間の心理的基盤を理解するうえで役立つことが期待されます。
赤ちゃん学研究センターでは2020年度、計画共同研究の特設枠として「赤ちゃん学に関連する新型コロナウイルス感染症に係る研究課題」を公募し、5件の課題が採択されました。その成果発表動画を公開しましたのでご覧ください。
動画はこちらから
この度、孟憲巍先生(元赤ちゃん学研究センター、現在は大阪大学)の論文がCognitive Processingに掲載されました。
【タイトル】Source memory and social exchange in young children
【邦題】:社会的交換における幼児のソースメモリ
【著者】孟憲巍、石井辰典、杉本海里、板倉昭二、渡邊克巳
【掲載誌】Cognitive Processing
【概要】本研究では、5-6歳の幼児の人物記憶、特にソースメモリ(人物がどのような文脈で登場したか)について検討しました。具体的には、幼児にコイン獲得ゲームに参加してもらい、その中で登場する人物の第一印象あるいは表情(笑顔 or 怒り顔)とその後の行為(コインをくれる or 取る)を操作しました。そしてこのゲーム後に、登場人物の顔(ここでは無表情)を呈示し、「この人物はコインをくれた人?取った人?」と尋ねました。その結果、幼児は怒り顔の表情を示した人物の行為をよく記憶していることが示されました。
論文はこちらからご覧ください。