志村先生の講演を聴いて
ご講演の中で、ある保育園の一室の様子が映されました。隣室の歌声が壁の向こうからはっきりと聴こえ、その歌を歌い始める子もいるほどでした。これでは大人でも、自分の活動に集中できそうにありません・・・子どもならなおさらです。他にも、音楽ホール並みに反響する保育室あり、声が筒抜けのオープンスペースの保育室あり・・・かなり厳しい音環境の園が少なくないそうです。
「保育園の騒音」問題は社会的に注目されていますが、その中にいる子どもたちの生活について、つまり子どもを包む「音環境」について、気にしている人が少なすぎるような気がします。志村先生は、この問題に早くから注目し、聴覚・建築関係の専門家を巻き込んで調査を重ねられています。「音」も子どもを育む大切な要素。保育の今後のためにとても重要な研究だと感じます。
(嶋田 容子)