この度、板倉センター長とイタリアチームの共著論文が「Frontiers in psychology」に掲載されました。
【論文タイトル】
A Robot Is Not Worth Another: Exploring Children’s Mental State Attribution to Different Humanoid Robots
ロボットもそれぞれ:異なるヒト型ロボットに対する子どもの心的状態の帰属
【共著者】
Federico Manzi、 Giulia Peretti、Cinzia Di Dio、 Angelo Cangelosi、 Shoji Itakura、Takayuki Kanda, Hiroshi Ishiguro, Davide Massaro 、Antonella Marchetti
【掲載誌】Frontiers in psychology
論文はこちらからご覧ください。
【紹介】
子どもはロボットに対しても心的状態の帰属をすることがわかっていますが、ロボットの見かけに応じて、また子どもの年齢によって、心的状態の帰属の仕方が違うことを2体の異なるヒト型ロボット(humanoid robot)を用いて示しました。
当センター所属 加藤 正晴准教授の研究が「Acta Psychologica」に掲載されました。
【論文タイトル】
Walking and talking independently predict interpersonal impressions
タイトル日本語意訳:並んで歩いている時に相手があなたに好印象を持つかどうかはその時の会話とは別に歩きかたによっても決まる
【著者】Kato, M., Kitagawa, N., Kimura, T., Takano, Y., Takagi, T., Hirose, H., Kashino, M.
【掲載誌】Acta Psychologica, 210, 103172.
論文はこちらからご覧ください。
ごく簡単な内容:
だれかと体の動きが同期する(揃う)とき、その同期量が多いほど相手に好印象を持ちやすいことが知られています。今回の研究では、より自然で実際の生活状況に近い場面でもこの現象が起きるのかを調べ、本人たちが気づいていない状況でも同期の程度が相手に好印象を与えることを示しました。
もう少し詳しく:
この研究では初対面の参加者二人で戸外を並んで歩いてもらって、自由な会話をしてもらいます。そのときの足の動きをセンサーで計測し、(1)会話の盛り上がり度と(2)歩調の同期のそれぞれが相手への印象の変化にどれだけ影響を与えるかをパス解析という統計手法を用いて分析しました。すると、(1)会話が盛り上がるほど相手の印象が向上することもわかりましたがこれとは独立に(2)歩調の同期が揃うほど相手の印象が向上することも示されました。
結論:
私たちは相手の見かけや、言葉によるコミュニケーションを通じて相手を好きになったり嫌いになったりします。
でも、知らず知らずに引き込まれて生じる歩行の同期もまた、対人印象に影響を与える重要なファクターなのです。
9月19日、20日に第20回日本赤ちゃん学会学術集会がオンラインにて開催されました。
赤ちゃん学研究センターからは、ラウンドテーブルの企画が1つ、口頭発表が2件、ポスター発表が4件ありました。
そのうち、孟 憲巍、加藤 正晴、板倉 昭二によるポスター発表(ポスタータイトル「集団優位性認知の初期発達」)がYIA (YoungInvestirator’s Award)を受賞致しました!
詳しくはこちらをご覧ください。