当センター所属 石橋美香子特別研究員の論文が「Infant Behavior and Development」に掲載されました。
【タイトル】
Children’s scale errors and object processing: Early evidence for cross-cultural differences
邦題:幼児のスケールエラーと物体処理における文化差
【著者】
Ishibashi, M., Twomey, K. E., Westermann, G., & Uehara, I
(石橋美香子,Katherine E Twomey, Gert Westermann, 上原泉)
【掲載雑誌】Infant Behavior and Development
論文はこちらからご覧ください。
【概要】スケールエラーとは、幼児が非常に小さな物体に自分の体を無理やり当てはめようとする行動を指します。しかしスケールエラーがなぜ起こるのかについては多くが分かっておりません。本研究では、日本と英国の幼児を対象に、スケールエラーと幼児の物体の特徴理解についての関係を調べました。その結果、英幼児は物体の特徴など細かな部分を見る傾向があり、また、その傾向とスケールエラーの生成に関連が示されました。一方、日幼児では物体の周辺などを見る傾向があり、その傾向とスケールエラーの生成との関連は示されませんでした。こうした物体処理の文化差がスケールエラー生成の違いとして反映されているのかもしれません。引き続きスケールエラーの生成が子どもの発達にどのように影響するのかを調べることで、スケールエラーの原因について明らかにして参りたいと思います。