当センターの計画共同研究で実施された研究の論文がJournal of Experimental Child Psychologyに掲載されました。
【タイトル】
The development of Mooney face perception in 6- to 11-month-old infants
【著者】
Yamanaka, N., Otsuka, Y., Kato, M., Shirai, N.
【掲載誌】
Journal of Experimental Child Psychology
【概要】
Mooney顔(目や口などを省いて影と明るい部分だけを白黒2色で表現した顔画像)を、6-11ヶ月の赤ちゃんがどの程度認識できるのかを調べた研究です。実験の結果、赤ちゃんは特徴が少し消された程度のMooney顔なら、それが「顔」だと認識して正しい向きを好んで見ることがわかりました。ただし、特徴がより多く消されると認識が難しくなることから、この年齢での顔認識能力はまだ発達途中だと考えられます。
この知見は赤ちゃん向けの視覚教材の開発などに活かせる可能性があります。例えば、乳児が快適に認識できる「顔らしさ」の程度がわかれば、より効果的な絵本やおもちゃのデザインに応用できるかもしれません。
詳しくは、こちらをご覧ください。
京都光華女子大学の大谷多加志准教授と当センター加藤正晴准教授の共著論文がFrontiers in Psychologyに掲載されました。
【著者】Otani T, Kato M, Haraguchi H, Goma H
【掲載誌】Frontiers in Psychology
概要については、こちらをご覧ください。
加藤正晴准教授の論文が心理学評論に掲載されました。
【タイトル】Baby’s Online Live Database によるオンライン縦断研究
【著者】加藤正晴, 土居裕和, 孟憲巍, 村上太郎, 梶川祥世, 大谷多加志, 上原泉, 箕浦有希久
【掲載誌】心理学評論, 67(1), 95-108(2024)
https://www.sjpr.jp
【概要】
自宅から参加できる赤ちゃん研究を実現するためのプラットフォーム(BOLD)について、その意義や仕組みについて、研究者の視点と、参加する保護者・赤ちゃんの視点から説明。
現在実施中の調査についても紹介。
加藤正晴准教授の論文が小児科診療に掲載されました。
【タイトル】視覚発達における視覚経験の重要性
【著者】加藤 正晴
【掲載誌】小児科診療 87巻4号,443-448(2024)
http://www.shindan.co.jp/
【概要】乳幼児期の視覚経験が視覚の発達にいかに重要かを小児科医師向けに紹介。
*視覚機能は生後、数か月から数年、機能によっては10年近くかけて発達する。
*その間に適切な視覚経験が得られないと視覚機能は大きく損なわれることがある。
*損なわれる視覚機能には、視野、両眼立体視、奥行き知覚、顔知覚などが含まれる。
*スマートフォン等の視聴は幼少時の視覚機能等に影響を与えるがメカニズムについては
未解明。
*WHO、国内外の小児科学会は乳幼児のスクリーンタイムを0~1時間に制限することを
提案している。