けいはんなプラザを会場に、けいはんな赤ちゃん学講座2019「人のはじまりのサイエンス」を12月より全3回開催します。
関西文化学術研究都市で進む「人のはじまり=赤ちゃん」に関する最新の研究を紹介しながら、パパ・ママたちを応援し、また赤ちゃんが育つ現場でお仕事に関わる方々や学生さんをはじめこれから子どもたちに関わろうと思っておられる方、医療関係の方、人がどのように人になるかに興味をお持ちの方など、たくさんの方々に赤ちゃんのことを知っていただけるよう「けいはんな赤ちゃん学講座」を開きます。
参加無料・定員 100名
会場:けいはんなプラザ3階 「ナイル」
●2019年12月14日(土)13:30〜15:30(申込締切12/12)
【「食べる」のはじまり】
講師:滋賀県立大学 教授 上野有理
●2020年1月25日(土)13:30〜15:30(申込締切1/23)
【心をみつける力】
講師:同志社大学赤ちゃん学研究センター センター長/専任フェロー(教授) 板倉昭二
●2020年2月29日(土)13:30〜15:30(申込締切2/27)
【「眠り」の役割」】
講師:熊本大学 名誉教授、小児科医 三池輝久
参加には申込が必要です。
参加申し込み方法等、下記チラシの情報をご覧ください。
※けいはんな学研都市活性化推進協議会への申込となります。
皆さまのご参加をお待ちしております。
11月16日(土)木津川市州見台のガーデンモール木津川で、エコチルカフェを開催しました。
前半はパフォーマンスサークル「S H I K I B U」さんのショー
きちんとお座りして、拍手喝采してくれました。
皿回し体験コーナーでは、お父さん、お母さんもチャレンジ、子どもたちは何度もトライして上手に回せるようになりました。
後半はびっくりばこ作り。
小さなお子さんはお母さん、お父さん、スタッフと一緒に、小学生はもくもくと、みんな、工夫をこらしたデコレーションをして、ステキなびっくりばこが完成しました。
さぁ、カウントダウン!「5・4・3・2・1・じゃーん!」って、何度も、中身が飛び出す遊びをしてくれました。
エコチル調査参加者の方々とは、「ひさしぶり〜。背が伸びたね!!」「来年は小学校やね。」などど、再会を喜び合い、エコチル調査をご存知ない皆様には、地元で実施している調査として、調査の目的やどんなことをしているのかなどの説明をさせていただきました。
まだまだ続くエコチル調査を、地域の皆さまに応援していただけるように、これからも出張エコチルカフェを開催したいと思います。
10月27日に『赤ちゃん学フェスティバル2019』を開催させていただきました。このイベントは調査にご協力いただいている方々をはじめ、子育て中のおとうさんやおかあさん、地域の皆様に私たちの研究活動を知っていただき、赤ちゃん学研究センターをより身近に感じていただけることを目的としております。
写真を交えながら当日の様子をご報告したいと思います!
今回で3回目の開催となった赤ちゃん学フェスティバル。今年も、たくさんの方にご来場いただきスタッフ一同大変嬉しく思っております。
皆さんのご協力で無事に終わりましたこと感謝申し上げます。
またお忙しい中アンケートにもご協力いただき、スタッフの励みになりました。
いただいたご意見は今後の参考にさせていただきます。本当にありがとうございました!!
2019年10月27日(日)に赤ちゃん学フェスティバル2019を開催します。
開催日時;2019年10月27日(日) 13:00-16:00
開催場所;同志社大学 学研都市キャンパス 快風館
◆参加無料・事前申込制(10/3申込受付開始・定員になり次第締切)◆
毎年ご好評いただいている『赤ちゃん学フェスティバル』を今年も開催させていただくこととなりました!
このイベントは調査にご協力いただいている方々をはじめ、子育て中のお父さん・お母さん、地域の皆様に私たちの研究活動を知っていただき、赤ちゃん学研究センターをより身近に感じていただけることを目的としています。
ベイビーシアターと赤ちゃん学がコラボする「赤ちゃん学カフェスペシャル」や「赤ちゃん調査体験コーナー」、「アンサンブル・レネット音楽会」・・・などなど!赤ちゃんも大人も楽しめる企画を予定しております。
ぜひ、ご家族やお友達とお誘いあわせのうえご参加ください!
お申込み先、イベント内容など、詳しくは以下のチラシをご覧ください。
※なお、フェスティバル当日、木津川市に気象警報が発令された場合は、皆さまの安全確保のため中止とさせていただきます。中止の場合は10月27日午前11時にホームページにてご案内いたします。あらかじめご了承ください。
今回は「あといはどっちが大きい?~言葉の学習を支える音と意味の不思議な関係」をテーマに、同志社大学大学院 生命医科学研究科板垣沙知さんより『乳幼児の言語獲得の過程』についてお話ししていただきました。
板垣さんは、2018年5月29日~2019年3月31日赤ちゃん学研究センターで102名の乳幼児(9ヶ月・12ヶ月・15ヶ月)の調査を実施し、以下の結果を報告してくださいました。
本研究では、乳幼児はより複雑な物や顔に見える方を好んで見るという特性を用いて調査を行いました。
その結果、「月齢に関わらず、尖った方が好き、大きいボールへの注視時間が長い」、「顔の一部を見る調査では、丸みを帯びた図形への注視時間が長くなる」ということが分かりました。
また、経験や学習による音と視覚のイメージの結びつき(SoundSymbolism)の獲得時期や、言語獲得の補助を担う可能性、発話に関する運動と言語獲得との関連性などの報告がありました。
ご参加いただいた方からは、「研究結果をフィードバックしていただけるのは嬉しいです」、「赤ちゃんでもしっかり理解できているんだと知ってすごいと思いました」などの感想をいただきました。
また「皆さんの意見や感想交換の時間をとってもらえると面白い思いました」とのご意見もあり、今後の参考にさせていただきます。
たくさんのご参加ありがとうございました!
2019年10月17日(木)に、同志社大学 良心学研究センターと共催で、公開シンポジウム「見えないものを信じるこころ──比較認知科学と教育学の視点から」を開催いたします。
開催日時;2019年10月17日(木) 16:40〜18:40
開催場所;同志社大学 今出川キャンパス 同志社礼拝堂
どなたでもご参加いただけます。事前申し込み不要、参加費も無料です。
良心学研究センターは、現代世界における「良心」をめぐる課題を考察し、その応用可能性・実践可能性(統合知および実践知としての良心)を探求することを通じて、学際的な研究領域として「良心学」を構築することを目的としています。赤ちゃん学研究センターはヒトの起点である胎児期から乳児期にかけての行動、認知、身体の発達に関する基礎的な原理を明らかにすることによって「ヒト」から「人」へとかわる発達のメカニズムの解明を目指しています。2つのセンターの合同シンポジウムをどうぞお楽しみください。
【良心学研究センター ホームページ】
「分かちあう心の変化」
松沢 哲郎 先生(京都大学高等研究院 特別教授)
チンパンジーには人間より優れた瞬間記憶がある。一方で、人間のような言語能力はきわめて限定的だ。かれらにも想像するちからの萌芽を見出せるが、基本的には「いま、ここ、わたし」の世界に生きている。人間は、今だけでなく、ここだけでなく、わたしだけでない、「あなた」のために生きるようになった。人間の「分かちあう心」の進化的基盤を紹介したい。
「子どもの自尊感情といのちの体験〜共有体験で危機を乗り越える〜」
近藤 卓 先生(日本ウェルネススポーツ大学 教授)
子どもたちは、思春期の頃に一つの大きな危機「いのちの体験」に直面します。それまでに共有体験を重ね、自尊感情が十分に育まれてきた子どもは、その危機を乗り越えていくことができると私は考えています。自尊感情といのちの体験、そしてそこで重要な鍵を握る共有体験について、改めて考えてみたいと思います。
皆さまのご参加をお待ちしています。
第14回赤ちゃん学カフェを開催いたします。
『「あ」と「い」はどっちが大きい?~言葉の学習を支える音と意味の不思議な関係』と題して座談会を行います。
赤ちゃんはどのようにして言葉を覚えていくのでしょうか。これまでの研究により、言語学習の経験が少ない乳幼児でも音と意味を結び付けている可能性が示唆されています。
言語の獲得と発達の関係に興味を持って研究を進めており、昨年度約100名の赤ちゃんとその保護者さまにご協力いただき、調査を実施いたしました。
その調査の様子をお伝えしながら、乳幼児の言語獲得の過程を一緒に考えてみたいと思います。
調査にご協力くださった皆さまはもちろん、ご興味のある方もぜひご参加ください。
たくさんのご応募をお待ちしております!
第14回赤ちゃん学カフェ
『「あ」と「い」はどっちが大きい?~言葉の学習を支える音と意味の不思議な関係』
板垣沙知(同志社大学大学院 生命医科学研究科/日本学術振興会 特別研究員)
日時:9月13日(金)10時~ 1時間程度
場所:同志社大学赤ちゃん学研究センター
★申込先★
同志社大学赤ちゃん学研究センター
電話:0774-65-6884(平日:10時~16時)
メール:akachan@mail.doshisha.ac.jp
※お申込みの際は、お名前・参加人数(大人・子ども別)をお知らせください。
当日は駐車場・授乳室のご用意をさせていただいております。
エコチル調査にご参加、ご支援くださっている皆様への調査報告会を兼ねたお楽しみイベント「エコチルフェスタ2019@木津川」を木津川市山城総合文化センターアスピアやましろで開催しました。今年もたくさんの方にご来場いただき、劇団カッパ座さんによる人形劇「そんごくう」をご鑑賞いただきました。
そんごくうたちは舞台から、そして客席からも登場し、見ているみんな大盛り上がり!おねえさんの歌のコーナーも大きな声で一緒に歌ったり踊ったり!楽しんでいただけたのではないでしょうか。
木津川市のいづみ姫も遊びに来てくれました。
ホールロビーでは魚つりゲーム、そしてエコチル調査の展示を行い、人形劇の開演前後にお楽しみいただきました。
暑い中たくさんの方にご来場いただき、今年もエコチルフェスタを無事終了できましたこと、心よりお礼申し上げます。
同志社大学赤ちゃん学研究センターでは、人の発達にかかわる様々な研究者を結びつけ、最新の赤ちゃん学の知見を得ていただき、情報共有の場となることを目指し、2016年度から「文部科学省認定 共同利用・共同研究拠点」の事業の一環として各分野の先生方を招いて講演会を行って参りました。
今回は、水野 里恵先生(中京大学 心理学部 教授)、今野 晃嗣先生(帝京科学大学 アニマルサイエンス学科 講師)をお招きし、ご講演いただきます。
【日時】 2019年8月3日(土)14:00-16:00
【場所】 同志社大学 学研都市キャンパス快風館 赤ちゃん学研究センター
【テーマ】“もの言えぬ証人”たちを知るために~赤ちゃん・動物を対象とした心理・行動特性の測定~
【講演者】
・水野 里恵(中京大学 心理学部 教授)
・今野 晃嗣(帝京科学大学 アニマルサイエンス学科 講師)
ヒトや動物にはさまざまな行動の個体差(individual difference)やパーソナリティがある。これらの研究の常套手段である自己報告の心理尺度による測定は,言語による自己報告が不可能な赤ちゃんや動物を対象とする場合には通用しない。自己報告できない存在を対象とした心理学研究で用いられる方法は,生理的反応や運動の計測,実験的課題における選択やパフォーマンス,親や飼育者といった他者による心理評定,などが挙げられる。
本コロキウムでは,自己報告はできないが明らかな個体差を発揮する存在,すなわち“もの言えぬ証人”である赤ちゃんや動物を対象とした研究者である2名の先生方をお招きし,赤ちゃん学の研究法のこれからの展望について考えてみたい。
※参加無料・事前申込不要です。
大学関係者、研究者、企業の方、一般の方、学生、どなたでもお気兼ねなくご参加ください。
※お子さま連れでのご参加もできますが(授乳・おむつ替えスペース有り)、プレイスペース等のご用意はございませんので予めご了承ください。
7月24日から、2019年度 赤ちゃん学基礎講座を開講いたします(全3回)。
赤ちゃん学の“赤ちゃん”とは「ヒトのはじまり」を象徴しています。
同志社大学赤ちゃん学研究センターは、いまだに解明されていない胎児から始まる成長・発達のメカニズムといった赤ちゃん学研究のハブとして、文科省の『共同利用・共同研究拠点』に認定されています。
本講座では、その研究ネットワークを活かし、「ヒトのはじまり」の最前線の研究について専門家からお話しいただきます。
専門家による講演ののち、1回目はセンターを見学し、2回目、3回目はセンターの研究者がファシリテータをつとめて、赤ちゃん学的視点で会場の参加者の皆様とともに議論を深めます。
参加は無料ですが、事前の申し込みが必要です。
参加申し込み、また詳細はこちら(けいはんなリサーチコンプレックス イベントページ) をご確認ください。
【日程】
〈第1回〉2019年07月24日(水)18:00~20:00 ※赤ちゃん学研究センター施設見学もあり。
「赤ちゃんの科学的理解の意味すること―赤ちゃん学の可能性―」
板倉 昭二(赤ちゃん学研究センター 専任フェロー教授 / 副センター長、京都大学名誉教授)
〈第2回〉2019年08月26日(月)18:00~20:00
「赤ちゃんの脳を測る~生後1年間の眠りを紐解くエッセンス」
佐治 量哉 氏(玉川大学 農学部・脳科学研究所 准教授)
〈第3回〉2019年09月24日(火)18:00~20:00
「子どもたちのための音響設計 ~聴く力を育てる空間づくり」
川井 敬二 氏(熊本大学 工学部土木建築学科 教授)
【場所】 同志社大学 学研都市キャンパス快風館 赤ちゃん学研究センター
今回は「睡眠がささえる子どもの成長~心も体も健康に」をテーマに、学研都市病院小児科部長の渡部先生より『睡眠の大切さ』についてお話ししていただきました。
寝ている間に脳は情報を整理したり、成長に必要な働きをしていること、特に乳幼児期の質の良い睡眠は健やかな子どもの成長につながることを教わりました。そのためには、十分な睡眠時間をとり、また寝る時間や起きる時間も一定にすることがとても大切で、学校生活をスムーズに送るためにも早い時期からしっかり準備をすることが必要であると学びました。
今できることからはじめてみませんかということで、朝食をきちんととる、夕食時間・入浴時間など生活習慣の見直し、家族全員で就寝してみるのもいいのではとのご提案がありました。
ご参加いただいた方からは、「睡眠は大切とは知っていたけれど、それが具体的にわかって良かった」、「親自身も生活習慣を見直してみるのも必要と感じました」などの感想をいただきました。
また今回はいっしょに来ていていただいたお子さんへ、「泉のたまご」の皆さんがお話し会を開催してくださり、楽しいひとときを過ごすことができました。
たくさんのご参加ありがとうございました!
赤ちゃん学研究センターでは、環境省子どもの健康と環境に関する全国調査「エコチル調査」の木津川地区を担当しています。
多くのご家族に調査にご参加いただき、長期間にわたってご協力いただいている感謝をこめて、
7月21日(日)にエコチルフェスタ2019@木津川〜人形劇「そんごくう」を開催いたします。
一般のみなさまもお申込みいただけますので、お子さんとご一緒にお楽しみください。
【会場】木津川市山城総合文化センター アスピアやましろ
【日程】7月21日(日)
午前の部 11時30分開演 12時20分終演(予定)
午後の部 14時00分開演 14時50分終演(予定)★お席に余裕があります!
【お申し込み方法】
往復ハガキかメールで、代表者氏名・住所・電話番号・午前か午後の希望・参加人数と必要席数・駐車場利用台数をご連絡ください。
ハガキ送付先:京都府木津川市木津川台4-1-1 同志社大学 赤ちゃん学研究センター 宛
e-mail :ecochil@akachan.doshisha.ac.jp
★申込最終締切 7月12日(金)
※当日消印有効
※締切前でも定員になり次第受付を終了します。
同志社大学赤ちゃん学研究センターでは、人の発達にかかわる様々な研究者を結びつけ、最新の赤ちゃん学の知見を得ていただき、情報共有の場となることを目指し、2016年度から「文部科学省認定 共同利用・共同研究拠点」の事業の一環として「定期セミナー」という名称で各分野の先生方を招いて講演会を行って参りました。今年度からは「赤ちゃん学コロキウム」と名称を新たにし,令和の新時代に嚆矢を放つ研究機関を目指していきます。
【日時】 2019年6月23日(日)14:00-16:00
【場所】 同志社大学 学研都市キャンパス快風館 赤ちゃん学研究センター
【テーマ】 ロボットを通して探る子どもの心―赤ちゃん学の新しい方法
近年、私たちを取り巻く世界は大きく変わりつつある。情報学や工学の技術が私たちの生活に浸透し始め、ロボットや人工知能(AI)、バーチャルリアリティー(VR)など、大変身近な存在になってきた。本コロキウムでは、赤ちゃんがこのような人工物をどのように捉えているかを検討し、赤ちゃんのためにどのような環境を整えてあげられるかを考える。
※参加無料・事前申込不要です。
大学関係者、研究者、企業の方、一般の方、学生、どなたでもお気兼ねなくご参加ください。
※お子さま連れでのご参加もできますが(授乳・おむつ替えスペース有り)、プレイスペース等のご用意はございませんので予めご了承ください。
【講演者】
1.板倉昭二(同志社大学赤ちゃん学研究センター 副センター長・専任フェロー教授)
ロボットを通して探る赤ちゃんの心
赤ちゃんの環境も、われわれ成人と同様、ロボット工学、人工知能、バーチャルリアリティーといったテクノロジーにより変化しつつある。演者は、子どもとヒト以外のエージェント(行為の主体者)との相互作用や融合について研究する領域を、ディベロップメンタル・サイバネティクス(Developmental Cybernetics)として提唱した。本講演では、その概略を示し、ヒト以外のエージェント(例えば、ロボットなど)を用いた研究を含む、奥村優子氏と高橋英之氏の講演へとつなぐ。
2.奥村優子(NTTコミュニケーション科学基礎研究所 研究員)
赤ちゃんの学習メカニズムの科学的解明と教育支援
赤ちゃんを取り巻く環境は,情報に満ちあふれた複雑な世界である。そうであるにもかかわらず,赤ちゃんは驚くべき速さで多くの知識を獲得する。本発表では,赤ちゃんは誰から,どのように学習しているのかを探るために,ヒトとロボットからの赤ちゃんの学習を検証した研究事例を紹介する。さらに,絵本読み行動の効果と,子どもの興味と発達段階にあった絵本を検索するシステム「ぴたりえ」に関する最新の研究も紹介したい。
3.高橋英之(大阪大学大学院基礎工学研究科 特任講師)
集合知で育む空気感エージェントの創成
社会の中で普遍的に受け入れられるエージェント(キャラクタ性をもった自律的に判断・行動するシステム)とは、はたしてどのような存在なのであろうか?一部の研究者の価値観にもとづいて創られたエージェントは、その価値観を共有しない他の人々にはなかなか受け入れられることはないであろう。発表者は、異なる価値観をもった様々な人間の中で集合知的に独自の自律性を獲得したエージェントこそ、多くの人々に普遍的に寄り添う存在になると考えている。このようなエージェントを生み出すためには、人間とエージェントが共存するエコシステムの中で、エージェントがその自律性を集合知的に獲得していく環境デザイン原理が必要となる。本発表では、その試みの概要を紹介するとともに、”社会で育まれる赤ちゃんの発達”と”集合知にもとづくエージェントの発達”の共通性についても議論をしたい。